「しあわせの宿る家」は連空間デザイン研究所と、写真家・伊東俊介のコラボレーションサイトです。
建築家が家を設計するときは、そこで暮らす人が心地よく暮らせるようにさまざまなことを検討します。床や壁など家をつくるための素材から、窓の配置、風の通り道、空間のつながり、視線の抜け、陰影、コミュニケーションの生まれやすさ、生活動線……。それはもうあげるときりがないほどのことを検討します。そんな無数のことを検討しながら建築家は想像します。その家で暮らすことになる家族のしあわせを。
家は建ったばかりのときはまだよそよそしいところがありますが、その家族の暮らしにだんだんと馴染んでいきます。あるいは、その家族のものになっていくといってもいいかもしれません。そして、だんだんと、家の空間のそこここに、家族のしあわせが宿っていきます。この「しあわせの宿る家」では、建ててから数年経った家をおたずねして、写真家・伊東俊介の目を通した、その家に“宿ったしあわせ”を写真で記録していくものです。モノクロームの写真だからこそ余計なものが削ぎ落とされて、そこに“宿ったしあわせ”が見えてくる。家とは、いわばそこで暮らす家族のしあわせを包み込む器のようなもの。伊東俊介の写真からそんなことを感じてもらえればと思います。
 
 
 

 
 
伊東 俊介 Ito Shunsuke
1971年生まれ。大阪出身。
雑誌「Re:S」をはじめ、「カメラ日和」など様々な媒体で活躍の写真家。ライフワーク
ともいえる、日本の風景シリーズ「日本シリーズ」、家族写真を撮るという行為の大切
さを伝える「いとう写真館」など、銀塩写真を通しての様々な試みが注目を集めている。
 
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