柿乃葉寿し本舗(くまもと景観賞2017 奨励賞受賞)

1831年に建てられた民家を、柿乃葉寿司を製造販売、飲食をする店舗へ改修しました。
2017年5月に工事は終わりましたが、本来の完成時期は2016年4月末を予定していました。
熊本地震により完成直前の建物は大きな被害を受けました。180年前から残る古い瓦の大半は落ち、土塀は剥がれ、柱は傾きました。事業自体の存続も危ぶまれましたが1年に及ぶ再建期間ののち、完成に至りました。
敷地内の屋敷森も道路後退によって伐採されるものを移植し、荒れて伸びすぎた枝葉も剪定整理することで極力景観の維持につとめています。店舗内からも屋敷森と、また歴史ある納屋が景色になるように座席を配置することで内部、外部、周辺環境でこの建物を中心に大津下町の景観を維持し新たな価値を作っていくようにデザインしました。

■リノベーション・オブ・ザ・イヤー2018 特別賞『ヘリテージリノベーション賞』受賞

https://www.renovation.or.jp/app/oftheyear/2018/283

― 柿乃葉寿し本舗(くまもと景観賞2017 奨励賞受賞) ―
設計監理・施工管理
竣工/2017年5月24日
所在地/菊池郡大津町下町231
工事種別/改修工事
主要用途/飲食店
構造・構法/木造
敷地面積/1356.79㎡(410.42坪)
建築面積/215.12㎡(65.07坪)
延床面積/194.54㎡(58.84坪)

― 主な外部仕上げ ―
屋根/瓦葺き
外壁/漆喰、板貼
開口部/木製建具、アルミサッシュ
土間  床/山砂洗い出し 壁/漆喰

― 主な内部仕上げ ―
床/既存木貼
壁・天井/漆喰、クロス
建具/既存木製建具、タモフラッシュ
造作家具/クスノキ無垢